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鉄粉

非粘結炭の高強度コークス製造におけるバインダーの添加効果

非粘結炭の高強度コークス製造におけるバインダーの添加効果

​コークスとは

 コークスは石炭(粘結炭)を高温にて乾留にすることで得られ、主に製鉄用高炉に用いられます。高炉におけるコークスは鉄鉱石を溶融させるための熱源、鉄鉱石に含まれる酸化鉄から鉄を得るための還元剤、溶融した鉄を流すための通路を維持する充填剤としての役割があります。さらに、コークスには鉄鉱石の重みにより非常に強い圧力がかかるため、強度が必要不可欠です。

 しかし、原料となる粘結炭は埋蔵量の減少に伴い価格が高騰しています。粘結炭はその粘結性によって高強度なコークスを製造できるが、安価な非粘結炭では強度が弱く使用時に崩れてしまうことが問題となっています。

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​既存の技術

 既存の技術ではアスファルトピッチ(ASP)やソフトオイルピッチ(SOP)と呼ばれる重質油を添加剤として加え、非粘結炭に軟化溶融性を付与してコークスを製造する技術開発が行われています。

 しかし、化石資源の蒸留によって得られるSOPは発癌性物質を含んでおり、常温における取り扱いが困難です。また、ASPにはコークス化阻害物質の硫黄が多く含まれているといった問題点があります。

​当研究室の取り組み

 粘結成分は石炭の微細組織であるビトリニットであり、この成分は元来植物の木質部に由来することから当研究室では、SOPやASPの代替として植物性バイオマスを用い高強度コークス製造におけるバインダーの添加効果について検討しています。

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